マラソンで毎回攣っていたランナーが攣らずに完走。その成功事例とは

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マラソンで毎回攣っていたランナーが攣らずに完走。その成功事例とは

毎回、必ず13km~15km地点ではもう攣り始めるんです。

サニエスリンクの会員様で実際にあった成功事例です

サニエスリンク代表の植松です。

 

サニエスリンクのメンバーさんで、少し前に、パーソナルセッションを始めた方がいます。Dさんと呼びましょう。

身体が全身がちがちで、姿勢も改善の余地がたくさんありました。

姿勢の改善、股関節の動きの改善、肩痛の改善などから始めていったんですが、もう一つ気になる発言が。。

見出しに使った発言です。

「毎回、必ず13km~15km地点ではもう攣り始めるんです。」

 

なんと、、フルマラソンは42.195km走るスポーツ。30kmくらい攣りと闘いながら走ってる!

ビックリしました。しかも、ほんとに毎回とのことです。

1か所でなく、ふくらはぎ、すね、もも、など、ゴールするころにはほぼ脚全部じゃないかってくらいの箇所が攣ってしまい、帰り道も大変らしいのです。

でもランニングもレースも好きな方なので、よくレースに出てらっしゃいます。

 

これは、なんとか攣らずにゴールできる身体にしてあげたい、、そう思い、攣り対策もセッションに盛り込みました。

攣る原因は水分、ミネラルだけじゃない

マラソン大会などで攣る原因として、よく言われるのは脱水、水分不足、ミネラル不足などです。

確かにそれも攣る原因のひとつです。

今回ご紹介する方、Dさんもすでに対策済みでした。

マグネシウムや芍薬甘草湯などを携帯し、水分補給も計画的に摂っています。

汗をかきにくい寒い冬のレースであっても、攣りは必ず襲ってきます。

 

果たして脱水やミネラル不足が真の原因でしょうか。

いくつかの要素が重なって攣りが発生しているはずなので、関与はしているものの、一番の大きな原因ではないんじゃないかと私は思いました。

注目すべきは筋肉の硬さ

簡潔に結論から言うと、筋肉がガチガチでした。

以下は筋肉が硬いと攣る原因や、理由についての解説ですが、堅苦しいことは嫌いな方はすっと読み流してください(笑)

 

筋肉が硬いと結果的に何が起こるのか、、

①筋肉の緊張が高い→ずっと力が入りっぱなしのような状態。すぐ疲れる

②筋肉が張ると血管を圧迫するので血行不良になる

③関節の可動域が狭くなり、アキレス腱などに代表されるエネルギーを使わないで力を生むバネ作用や、股関節などで作用してる筋肉のゴムのような性質で少ない力で脚が戻ってくる運動ができないため、知らず知らず大きな力を使いながら走っていることになる

④特に足部など、関節同士の隙間の動きも硬くなり、アーチのクッション作用が低下し、筋肉が代わりに仕事を負担し疲れる

⑤張れば張るほど、筋肉の緊張はピークになり、どんどん力を抜くことができなくなる。表の筋肉が力が入った時は裏の筋肉は弛緩し、表の筋肉が力を発揮しやすくする、なんて言った筋肉の基本的な性質を使えなくなる。力のON、OFFがはっきりしなくなり、次第に脳から筋肉に送る収縮信号に誤作動が起き始める。そして過剰収縮により攣りを起こす。

 

こんな感じです。

 

ストレッチも有効ですが、レース途中に攣り始めたのが1ストレッチでその後ずっと解消されるかといえば、経験的にも分かるようにきっとすぐにまた攣りますよね。

一番大事なのは攣らない身体をつくっておくことです。

 

さて本題です。

Dさんは足首の硬さがネックに

私は、このDさんが仰向けになった時、やけに足首が手前に起きてるな、ということに気づきました。

足首が手前に起きてる、というのは、足の甲がすねに近い状態ということですね。

もちろん脱力した姿勢です。

この角度を見て、「ここだろう」と思い、前脛骨筋というすねの筋肉をほぐしてみました。

また、下図にもうひとつあげるように、長趾伸筋という、人差し指~小指の4本の指を反り上げる筋肉も硬いと判断しました。なぜかというと、指の付け根の関節が反り上がっていたからです。

 

 

狙ってほぐしたらこんな変化が

実際には自分の筋肉の力を使わず、人に押されたときにどれくらい曲がるかを確認したので、本当は私が手で軽く押した状態の可動域ですが、本人が曲げ伸ばしをした時も、「すごい軽い!」と実感していただいたようです。

では足首が硬くなる原因は何なのか?

一番の問題は足首を起こす動きが硬く、筋肉を無理やり使って動いていたのですが、他にも、足裏、ふくらはぎ、もも全般がかなり張っています。

それぞれを効果的な方法で緊張を取っていきました。

 

では今度は筋肉が緊張する原因は何なのか?

 

Dさんの場合、股関節の可動域が、「ある可動域」が圧倒的に硬く、一般的な柔軟性があれば45°回旋するところ、10°くらいしか回らず、1/4くらいしか可動域がない動きがありました。

ある可動域とは、股関節を外に捩る動きの可動域です。

股関節を外にねじる動きとは、下の写真みたいなことです。

実際のDさんではありませんが、セッション前Dさんがどれくらいだったか、15分くらいの施術やエクササイズでどれくらい変わるかを再現してもらいました。

なぜ股関節が硬いと足首も硬くなりやすいのか?

スクワットを想像してみてください。

少しでもフィットネスの情報を見たことがある方は、股関節や膝が安全なように、膝が内側に入らないように正面に向けようとする方が多いと思います。

 

しかしDさんのように、股関節を外に開く可動域がそもそも少ないと?

股関節が開けないのに、頭では膝をいい位置に持ってこようと思うので、股関節ではなく、足元で代償するんです。

 

結果、「足」の内側が浮いてしまったり、それを今度無理につけようとして足に余計な力が入りすぎたり、そんな悪循環が足元で起こるんです。

 

これが筋肉の過緊張、使い過ぎ、そして関節の動きの硬さにつながっていく、といった理由です。

 

また、呼吸が浅いのも一つの原因なんですが、それはまたおいおい時間を見つけてブログに詳細を記述したいと思います。

この記事を読んで感じてほしいこと

メディアの情報は鵜呑みにしないでください。

メディアは、○○は○○が原因というふうに、「1つに絞りがち」です。

しかし、原因は必ずしも一つじゃないんです。風邪をひく理由は、1つじゃないですよね。

あまり決めつけずに、ぜひその道に詳しい信頼できそうな人に相談してみてください。

 

「私は足首が硬いから、、」

これ、ランナーさんからめちゃくちゃよく聞くセリフです。

その時私は毎回頭の中で思います。

足首の何がどの程度硬いのか?

実は、柔らかい方も自分のことを硬いと勘違いしていることが多いんです!周りの人やメディアがそう言いすぎて、勘違いが起こるんです。

メディアや整体院は特に、「硬いから柔らかくしましょう」を誇張しすぎて、「適正」を伝えていない場合が多いです。

「ここは大丈夫」だけど「ここはこれくらい硬くて、これくらいに持っていけるといいですよ」と正しく伝えてくれるところがだいたい信用できる方だと個人的には考えています。

 

柔らかいところに多くの時間を割くよりも、本当に硬いところに時間を使ってあげましょう。

しかも、効果的なやり方で時短で。

 

私は時短が好きなので、10回や10秒で柔軟性が上がる、筋力が上がるストレッチ方法やエクササイズ方法を大事にしています。

 

同じ関節でも、この動きは柔らかいけどこの動きは硬いなんてこともよくあります。

足首の「ある動き」は実はやわらかすぎてむしろ安定感がない、

だけど足首の「ある動き」は確かに硬すぎて足首周辺や膝に負担をかけている、ということが。

 

ぜひサニエスリンクに関わったお客様には、足首などの関節が、本当に硬いのか、実は勘違いしていないか、どの動きが、どの筋肉が硬いのか、

 

そんなことが自分の身体に対して分かってい、自分に合ったケアやエクササイズができるようになってほしいなと常々思っています。

 

よくランニングの教室中に、「これがここまで曲がらない方は」とか、「これで詰まり感をここに感じる方は」など、評価しやすい姿勢で硬さを感じていただきながら丁寧に進めている理由は、

 

「自分はこの動きは大丈夫」だけど、「この動きに関しては改善しなきゃいけないんだ」というふうに、自分の身体を知ってほしいからです。

優先順位の高いものを実践してほしいからです。

 

何から何まで硬いから、あれもこれもやらなくちゃ、ではなく、優先順位の高いいくつかをちゃんと毎日改善する数分の習慣を身につける、これが圧倒的に大事だと私は思っています。

 

サニエスリンクのランニング教室は、パーソナルトレーナーや理学療法士、鍼灸治療家など、フィジカルに詳しい者がコーチを務める珍しいランニングクラブです。

 

興味がある方はぜひもう少しこのHPを覗いてみてください。

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